サイクル旅日記
ふれあい、自転車の旅
にほんの里100選めぐり日本一周へ

にほんの里100選ツーリング74 ▽曲川木の根坂・山形県鮭川村(12)

76-1

●山形県白鷹町→曲川木の根坂(山形県鮭川村)

▽曲川木の根坂・山形県鮭川村(12)
 朝起きると曇り空で少し肌寒い。県道17号から国道287号、347号、13号、458号を走り鮭川村役場へ。産業振興課林政商工係主任津藤さんから説明を受ける。木の根坂の集落の戸数は11戸、そのうち10戸が井上姓。人口は男27人、女24人、計51人。鮭川村では隣近所の付き合いは濃いと思うが、特に木の根坂では、作業を助けあう「ゆい」の結束が固い。また平成19年3月に閉校となった分校を活用した地域活性化事業を模索し、手打ちそばと宿泊ができる施設「みやまの里木の根坂」を開設したという。この施設にはぜひ宿泊したいと予約電話をいれ宿泊することにする。役場から自転車で1時間。文字どおりみやまにある。宿の前で集落の人に出会う。井上邦昭さんという。井上さんの話では、都会では近所付き合いもあまりないと聞くが、ここでは「ゆい」の結束が固く、なにかあれば自分の仕事が忙しくても、そちらを優先して手伝うことにしているという。宿泊施設では、校庭だったところにはまだ遊具が残されている。施設内にも職員室等の表示や室内には黒板が残されていたりする。宿では今日は宴会が入っているといい、数人の女性が手伝にきているようだ。正に「ゆい」の結束の固いことが実証されている。女性たちもみんな井上姓だといい、姓ではなく名で呼びあっている。和やかな雰囲気だ。夕食にだされた手打ちそばと名前がわからないがきのこが美味しい。携帯電話が使えない。聞いてみるとこの地区はダメだよという。サイクル旅日記は明日少し走って休憩したときにでも送ります。走行距離118.19km。

 写真は閉校した分校の宿泊施設「みやまの里木の根坂」、遊具等が残されている校庭跡、元職員室の浴室

2009年09月03日

にほんの里100選ツーリング75 ▽阿仁根子・秋田県北秋田市(11)

77-1

●曲川木の根坂(山形県鮭川村)→美郷町(秋田県)
●美郷町→阿仁根子(秋田県北秋田市)

▽阿仁根子・秋田県北秋田市(11)
 4日、曲川木の根坂—美郷町(秋田県)
 雁の里山本公園を走りだして1時間もたたないうちに雷を伴った雨が降りだす。稲光が恐い。何もない畑のなかの県道では自分が雷の標的になっているようだ。民家があったので、そこの車庫で雨宿りをさせていただく。1時間半ほどでようやく雨がやんだので再スタート。少し肌寒い。次の目的地北秋田市までは1日で走れる距離ではない。とりあえず国道13号を北上。秋田県に入ってから、午後3時ごろから晴れてくる。晴れてくると今の時期でもやっぱり暑い。横手市に入ったところで午後4時30分。もう少し走ると美郷町にキャンプ場がある。隣は温泉。頑張って走ってこのキャンプ場に泊まることにする。今夜は月も星もでている。明日の天気はよさそうだと思って寝たところ、深夜になって雷の音で目が覚める。1時間ほどでやんだがまた雨だ。走行距離106、13km。

 5日、美郷町—阿仁根子(秋田県北秋田市)
 今日は久しぶりに朝から快晴。気持よく美郷町から国道13号、105号を走って阿仁根子へ。今日は根子の集落に泊めていただくことにする。根子で集落を歩いていると地元の人に出会う。村田忠明さんといい、自転車で東京から来たというと集落を案内してくれる。はじめに伝統行事で能楽の一種「根子番楽」とマタギの資料が展示されている児童館へ。根子番楽は平家一族により伝えられたといい、歌詞の内容や舞の形式が優れているという。又、根子はマタギの発祥の地と言われ、昔はマタギで生計をたてていたが、現在は他の仕事と兼ねているという。阿仁の森ぶなホテルオーナーの山田博康さんからは番楽や根子のビューボイントを教えていただく。走行距離95、88km。
 写真は根子の集落、根子番楽が演じられる根子神社、根子番楽の資料。

2009年09月05日

にほんの里100選ツーリング76 ▽八森・秋田県八峰町(10)

78-1

●阿仁根子(北秋田市)→八森(秋田県八峰町)

▽八森・秋田県八峰町(10)
 阿仁根子—御所の台キャンプ場(秋田県八峰町八森)
 今日も昨日につづき晴。それでも湿度が低いのだろうか清々しい感じだ。国道105、県道725、国道7、県道63、64、国道101号を走って八森へ。どの道路も交通量が極端に少ない。天気もよく快走。八森では先ず漁港へ。ちょうど観光市が開かれ魚介類の安売が行われている。よっぽど刺身でも買おうかと思ったが、まだこの時点では泊まるところも決まっていなかったので生物は自重する。日本海が一望できるという八森いさりび温泉「はたはた館」へ行ってみる。隣は地元産の新鮮な魚介類や野菜等が揃っている産直施設「ぶりこ」、その隣が前方は日本海、後方は白神山地と景観に恵まれた御所の台キャンプ場。キャンプ場の泊客は私だけ。休憩所に泊まってよいといわれる。ハタハタ館で温泉に入り、ぶりこでハタハタの天ぷらや酒を買って、飲みながら夕日の沈むのを待つ。今回のツーリングで日本海側を走るのは最後になるし、天気もよいので夕日が沈むのを見られと期待して待つ。残念ながらきれいに地平線に沈む場面は見られなかった。今回のツーリングで日本海側を走っても、きれいに夕日が沈む場面は一度も見ることができなかった。地元の写真の好きな人の話によると、中国の大気汚染によるのではないか。きれいに夕日が沈むのを見られるのは年に数回だという。走行距離94、97km。

 写真は八森漁港からの景観、キャンプ場からの夕日。

2009年09月06日

にほんの里100選ツーリング77 ▽黒松内町・北海道(2)

79-1

●八森(秋田県八峰町)→青森港→函館港(北海道)
●函館港→長万部町中之沢
●長万部町→黒松内町→洞爺湖

▽黒松内町・北海道(2)
 7日、八森—青森港—函館港
 八森から日本海を見ながら国道101号を北上、鯵ヶ沢から内陸部に入り、国道7号と交わったところから国道7号で青森港へ。青森で泊まろうか迷ったが、はやく北海道へ渡りたいと思い、18時のフェリーで函館へ。ところが函館へ入港すると雨、時間も午後10時。夜間、雨のなかを走るのは危険だと思い、フェリーターミナルの待合室で一夜を過すことにする。待合室のテレビを見ていると、天気予報をやっている。明日は今降っている雨が9時ごろまで残り、その後曇、15時ごろから晴という。明日は雨がやみ次第走ろう。走行距離146、36km。

 8日、函館港—長万部町中之沢
 5時に目が覚め、外を見ると天気予報どおり雨。雨がやみ次第走ろうと思っていると6時30分雨がやむ。持っていたパンと自動販売機でコーヒーを買って朝食。7時黒松内町を目指し、北海道ツーリングのスタート。国道228号、道道96号から国道5号へ。国道5号を走って大沼トンネルを抜けると天気予報が良い方向に外れて晴。駒ヶ岳と大沼の景観が素晴らしい。長万部町に入るとライダーハウスの看板が目に入る。黒松内町のキャンプ場に泊まる予定だったが、今日はすでに100km以上走っているのでここに泊まることにする。走行距離110、39km。

 9日、長万部町—黒松内町—洞爺湖
 国道5号で黒松内町へ。黒松内町では先ず役場へ行く。企画調整課津谷主査が資料をもとに説明してくれる。津谷主査の説明では、歌才ぶな林は北限のぶな林で、黒松内町のシンボルとなっている国の天然記念物。二度の伐採計画が持ち上がったが、学術的に評価する学者と地元住民の反対で伐採からまぬがれ今日に至っている。黒松内町オリジナルのこだわりの食として、ハム、ソーセージ、チーズ等を特産物手作り加工センター「トワ・ウ゛ェール」で製造販売している。離れたところにある交流施設をフットパスコースでつないで、四季おりおりに変化する自然や農村景観等を眺めながら歩き、こだわりの食材を味わい、町の人たちと触れあうことができる。これらの説明を受けたあと、フットパスコースにあるトワ・ウ゛ールへ行ってみる。ゆるやかな丘の上に広がる広々とした牧草地に囲まれ、牧歌的な雰囲気だ。続いて歌才ぶな林へ。人の手が入ったことのない原生林が広がり、幹がスラリと伸び、枝葉が上に広がっている。写真を撮るが、私の撮影センスでは木は撮れても林は表現できない。黒松内町からはほとんどクルマに出会うことのない道道266号を快走。国道37号へ出て洞爺湖へ。洞爺湖からは羊蹄山が見ることができるて期待したが、中腹から上は雲がかかっている。今日の宿泊は旅館の大部屋を利用したライダーズルーム。走行距離91、59km。

 写真はフェリー、駒ヶ岳と大沼、トワ・ウ゛ェール、歌才ぶな林入口、歌才ぶな林。

 次の目的地浜中町までの予定ルートは次のとおりです。
 支笏湖—日高—帯広—阿寒湖—弟子屈—浜中町

 

2009年09月09日

にほんの里100 選ツーリング78

80-1

●洞爺湖→支笏湖
●支笏湖→平取町振内
●平取町→日高峠→占冠村→トマム→南富良野町落合→狩勝峠→新得町
●新得町→鹿追町→士幌町→上士幌町→足寄町
●足寄町→阿寒湖→双湖台→弟子屈町摩周

 10日、洞爺湖—支笏湖
 国道453号、276号を走って支笏湖へ。美笛峠からの支笏湖周辺の景観が素晴らしい。携帯の写真では表現できないのが残念。支笏湖ではモーラップのライダーハウスに泊まる。このライダーハウスは湖畔にあり樽前山や湖の景観が素晴らしい。コインシャワー、コインランドリーがあり、さらにコーヒー、お茶、焼酎が無料で飲める。最高! 走行距離68、09km。

 11日、支笏湖—平取町振内(びらとりちょうふりないふりない)
 今朝はよく晴れて、支笏湖と樽前山の景観が素晴らしい。支笏湖から苫小牧まで下り基調の国道276号を快走。苫小牧から富川まで平坦な国道235号を、富川から平取町振内までは多少のアップダウンはあるものの、ほぼ平坦な国道237号を走る。平取町では旧富内線の車輛を改装した町営のライダーハウスに泊まる。走行距離116、19km。

 12日、平取町—日高峠—占冠(しむかっぷ)村—トマム—南富良野町落合—狩勝峠—新得町
 平取町から国道237号を日高峠まで上り占冠へ。さらに占冠から道道136号をトマムまで上る。トマムから落合までの道道1117号は今日はじめての下り基調の道、11kmをトップギアで一気に下って上りのストレスを解消。落合から狩勝峠まではまた上り、がまんの走りだ。狩勝峠からは十勝平野が一望できる。午後4時、夕方なので少し霞んで見える。それでも素晴らしい景観だ。狩勝峠からは10kmのダウンヒル、ただハント゛ルを握っているだけ。さらに10km走って新得駅前の町営の無料のライダーハウスへ。周りには温泉、スーパー等があって便利なところだ。走行距離102、23km。

 13日、新得町—鹿追町—士幌町—上士幌町—足寄町
 朝昨夜からの雨が残っている。今日は連泊と思ってのんびりしていると、7時に雨がやんだ。今まで見えなかった山が、雲が切れて見えてきたので、空のなかを8時スタート。県道75号で鹿追へ。牧場や農場が広がる広大な十勝平野のなかに、定規で線を引いたような県道771号の直線道路がアップダウンを繰り返しながら30kmほど続く。この道路沿いにはポツンポツンと民家があるだけで商店やドライブインは全くない。士幌町に入るとようやく町らしいところが現れたので、ここで昼食。足寄町に着くと走行距離90km。阿寒湖まではあと55kmもあるのでこの町のライダーハウスに泊まることにする。1階が食堂、2階がライダーハウス。1階の食堂で食事をすると宿泊料は無料。ビールとジンギスカンで食事をし、無料で泊まることに。

 14日、足寄町—阿寒湖—双湖台—弟子屈町摩周
 午前7時濃い霧が立ち込めているなか、阿寒湖を目指し国道241号を走りだす。クルマはライトをつけて走っている。それほど濃い霧だ。午前9時霧が晴れると雲ひとつない日本晴だ。だが道は上り基調でなかなか距離がのびない。足寄峠までの45kmに4時間30分もかかってしまった。朝早くスタートして正解だった。足寄峠から阿寒湖までの10kmは下り。20分で駆け降りる。まだ正午。食事をしたり写真を撮って弟子屈町を目指すことにする。正午を過ぎると雲が出てきた。阿寒湖から双湖台までの12kmはまたしても上り、上り切った展望台からはペンケトー、パンケトーという2つの湖が見える。手前のペンケトーは北海道の形に見える。双湖台から25kmを気持良く下って弟子屈町へ。キャンプ場もあったが、観光案内書に素泊2000円の民宿があったので行ってみるともう営業していない。隣にユースホステルがあったので訪ねてみると泊まれるという。なんと宿泊客は私のほかに女性がひとり。このため部屋も風呂も貸し切り状態だ。ユースホステルでは、明日は浜中町を目指すというと、摩周湖までは上りだがここから6km。ぜひ行ってみるようにとすすめられ、予定を変更して行ってみることにする。過日ご連絡した予定ルートも大分変更してここまで走りましたが、また変更です。今後の予定ルートは次のとおりです。走行距離108、36km。
 (予定)摩周湖—斜里—ウトロ—羅臼—標津—厚床—浜中町


 
 写真は支笏湖周辺、支笏湖と恵庭岳、狩勝峠からの十勝平野、阿寒湖と雄阿寒岳、双湖台からみたペンケトーとパンケトー。携帯の写真ではパンケトーはよく分からない。でもペンケトーは私だけかもしれないが北海道の形に見える。

2009年09月14日

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