時ゆっくり 映画ロケ地
時がゆっくり流れる、昔懐かしい家並みの真鍋島。名作映画「瀬戸内少年野球団」(1984年公開、篠田正浩監督)のロケ地になった。
映画は淡路島(兵庫県)出身の作詞家阿久悠さん(1937~2007)の自伝的小説が原作。敗戦当時の島の子どもたちと大人たちの人間模様を描いた映画だ。
島の周囲は約7.5km。瀬戸内海の真ん中に浮かぶ。狭い路地を挟んで黒壁の家々が軒を連ね、昭和初期の漁村の雰囲気が残る。西行法師の「山家集」に詠まれ、真鍋水軍の拠点だった。島内には真鍋氏の史跡も多い。
歴史の島は今、「猫の島」としても人気。静かな島でくつろぐ多くの猫の姿に、訪れる人の心もほっこりと和む。
(グリーンパワー2016年7月号から転載)