斜面彩るササユリの花
三重県境に近い36 戸の小さな集落だ。助け合いを進めながら、都市との交流などに取り組もうと「深野○○(まるまる)会」が誕生したのは約30 年前にさかのぼる。活動の中で気付いたのは、6月に山の斜面を彩るササユリの存在だった。かつては珍しいものではなかったが、他の場所と同様に数を減らしつつあり、当たり前の景色の大切さを教えられた。
そこで約10 年前に「深野ササユリ保存会」を立ち上げ、保護に力を入れた。自然な姿を見てもらおうと自生地の整備を続け、ゆっくり花を楽しんでもらおうと苗を植えて育てた移植ゾーンも設けた。今では他府県からも人が訪れる。
四季を通した里山景観の美しさも自慢のたねだ。