生き物守る農家と市民
越前市西部の盆地、白山・坂口地区では「コウノトリ呼び戻す農法米」と名付けた米を栽培している。農薬と化学肥料を使わず、コウノトリの餌となるカエル、ドジョウ、小魚などが生きていける環境づくりに地域ぐるみで取り組んでいる。
環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているアベサンショウウオの国内最大の生息地。「水辺と生き物を守る農家と市民の会」が中心となって、農家自ら「希少野生生物保全指導員」を務めてアベサンショウウオに代表される希少生物の生息環境を守る活動を続けてきた。冬場の田んぼに水を張る「ふゆみずたんぼ」も取り組みの一環だ。
市は「コウノトリが舞う里づくり構想」を掲げて環境整備を進めている。
(グリーンパワー2016年10月号から転載)