ブナの森から豊かな水
ブナの木々に覆われた豪雪地の山々は天然のダム。松之山・松代地区には豊かな雪解け水を貯(たくわ)えられる森があり、人々が長年にわたり築き上げた棚田があり、水生昆虫が生息するため池がある。
田植えの季節、この地区では「キョロロ」という鳴き声と真っ赤なくちばしが特徴の野鳥、アカショウビンが多く見られる。地元の自然史系博物館の名称も「十日町市立里山科学館越後松之山『森の学校』キョロロ」。里山の自然環境を地域の宝ととらえ、市民・大学・企業などとともに展示・教育・体験・保全活動に力を入れている。
同市と津南町はまた、国内有数の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有(つまり)アートトリエンナーレ」の舞台でもある。
(グリーンパワー2016年6月号から転載)