首都近郊に残る「谷津」
千葉県北部「北総」の平野部にある印旛沼と手賀沼の中間辺り。どちらの沼からも10km ほどの所にある里山「結縁寺」。台地になだらかな谷が入り込んだ地形の低湿地を谷津(やつ)といい、結縁寺の風景を特徴づける。昔から水田として利用され、谷津田とも呼ばれる。水辺の生き物も観察できる。首都近郊に残る貴重な自然環境だ。
谷津は76ha。地元のNPO法人「ラーバン千葉ネットワーク」が観察会や保全活動に取り組んでいる。
地区の中心は真言宗のお寺、結縁寺。国の重要文化財、銅造不動明王立像があり、年に1度、ご開帳がある。境内は夏、ハスの花に彩られる。ヒガンバナの名所として印西八景に選ばれている。
(グリーンパワー2015年7月号から転載)