埼玉県所沢市下富の平地林で1月26日(土)、「第8回三富(さんとめ)千人くず掃き」が催されました。「くず掃き」とは落ち葉掃きのこと。近隣の住民など総勢100人余が参加し、江戸時代から続く循環型の伝統農法に用いられる落ち葉を集めました。主催は三富地域農業振興協議会です。
埼玉県西部の川越、所沢、狭山、ふじみ野の4市と三芳町にまたがる三富地域では、日本農業遺産に認定された「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が300年以上続いています。
この日は朝からよく晴れ、「ヤマ」と呼ばれる平地林はコナラなどの落ち葉で覆われていました。厳しい寒さの中、親子連れなどの参加者らは熊手を使って元気よく落ち葉を掃き集めます。落ち葉はネットにくるまれて車に載せられ、次々と堆肥場へと運ばれました。
江戸時代にできた屋敷林、畑地、平地林からなる短冊状の地割が残る三富新田は、朝日新聞社と森林文化協会が2009年1月に公表した「にほんの里100選」に選ばれています。