復活「縫ノ池」憩いの場
1950年代の終わりごろに枯れてしまった湧き水「縫(ぬい)ノ池(いけ)」が約40年ぶりに復活した。地区の住民が池と周辺の環境を保全する活動を続けている。
白石町は有明海に面した町。500年とも言われる長い歴史を誇る縫ノ池が枯れた原因は、戦後の復興期に地盤沈下が起きるほど地下水を使ったため。2001年、取水先を別に確保し、地区での地下水採取を大幅に減らしたところ、水が再び湧き出して池がよみがえった。
02年、地区住民が「縫ノ池湧水会」を結成。清掃活動のほか地域の子どもを集めた魚の観察会や茶会、水辺をろうそくの灯で飾る「キャンドルナイト」などの催しも開いている。池は人と人をつなぐ憩いの場になっている。
(グリーンパワー2016年4月号から転載)