湧水流れる環境に配慮
鬼怒川の流れによって形成された段丘地形から湧き出る水を利用し、古くから稲作が営まれてきた。水源となる斜面林や湧水が流れる小川、昔ながらの水路が豊かな生き物たちを育む。1990 年からの圃場整備実施に当たっては、地元の声を反映させて魚道などを整備し、環境への配慮をにじませた。今もヤマメやウグイ、ホトケドジョウといった魚類、ショウジョウバカマやバイカモなどの希少な植物も見られる。
現在も水路の補修や草刈り、斜面林の整備などには、地元の人たちが農家も非農家も一緒になって作業をする。力仕事には市内の高校生たちも応援に駆け付ける。夏恒例の田んぼの生き物調査では、子どもたちの歓声が響く。