只見川の流れとともに
尾瀬沼(群馬・福島県境)に源を発し、常に豊かな水量を保つ清流、只見川。中流域のゆったりとした流れに沿って水田が広がり、家々が軒を連ねる中川は、只見川の水の恵みとともに暮らしてきた奥会津・金山町の里である。
町内は90%が森林。北部が新潟県境に接し、越後山脈の急峻(きゅうしゅん)な山並みが続く。日本海型の気候で、全国有数の豪雪地。根雪となる期間は4カ月にも及ぶ。
2011年7月に新潟、福島両県を襲った記録的豪雨により、JR只見線は3カ所の鉄橋が流失。会津中川駅は運行区間だが、隣の会津川口駅から只見駅までは今なお不通でバス代行輸送が続く。住民はもちろん、里を訪れる誰もが一日も早い鉄路の復旧を願っている。
(グリーンパワー2016年9月号から転載)